02/18(木曜日)

時間内容
10:00 開場/受付(松江テルサ: 4F 大会議室)
10:20-10:30 オープニング/ワークショップ趣旨説明
10:30-12:00 Session 1 / IIJによる開発事例セッション (90分) チェア: 前田修吾
2015年度にIIJにおいて実施されたデータセンター向けソフトウェア開発案件についての3件程度の研究発表を行い、それらに関する議論を実施する。
  • データセンターの自律化に向けたソフトウェアの要件と設計
    宇夫 陽次朗@IIJ技術研究所, 井澤志充@株式会社クルウィット
    PrairieStack(PS)はデータセンターの自律化(プログラム駆動)を目的として設計および実装されたデータセンター抽象化のためのソフトウェアスタックである。本発表ではPSの基本アーキテクチャとスケーラビリティの高いタスク実行環境の実装について述べる。 [スライド]
  • データセンターの過去情報のためのサブシステム(PS DataStore)の設計と実装
    {橋本 将, 原 悠}@ネットワーク応用通信研究所
    PrairieStackのサブシステムとして設計および実装されたPSDS(PS Data Store)の内部構造および上位アプリケーションとのAPIについて述べる。また、本サブシステムを用いて実際に松江データセンター内の実証実験データセンターの情報の収集を実施した際のデモンストレーションを実施する。 [スライド]
  • 完全無人化データセンターにおけるユーザーインターフェイス技術
    新居英明@IIJ技術研究所
    小規模で独立性の高いコンテナデータセンターは完全無人運用されるシナリオが検討されている。そのような場合において遠隔運用技術の高度化が必要であることは明らかであるが、実際に全ての運用が遠隔操作だけでは不十分である。現地での作業が発生した際に速やかに現地作業エンジニアに対して内部情報を必要に応じて提示できるユーザーインターフェイスがあれば作業性が向上すると想定している。そのような仮説に基づいて設計、実装をおこなったデータセンター内UIについて紹介する。 [スライド]
  • 議論 (20分)
12:00-13:00 昼食/休憩 (60分)
13:00-14:00 Session 2 / 規模性の高いソフトウェアの開発(60分) チェア:島慶一
パブリッククラウド基盤は高いスケーラビリティを提供可能なコンピューティング基盤として広く利用されつつある。本セッションではパブリッククラウド基盤を用いた開発/運用に関する話題を取り扱う。
  • コンテナ技術による小規模タスクの継続的運用手法
    清原智和@株式会社クルウィット
    Dockerコンテナはポータビリティの高いコンテナ技術として注目され、様々な周辺環境の整備が進められている。Kubernetes(k8s)はDockerコンテナのオーケストレーション技術を提供するオープンソースソフトウェアである。データセンターの多様性を吸収するためにPrairieStackではDockerコンテナを用いた「小規模タスク」を大量にかつ継続的に実行し続けるアーキテクチャを採用しているが、その実現に向けて発生した問題および解決手法についての知見を共有する。 [スライド]
  • cloudコンテナ基盤(GKE/Kubernetes)を用いた実運用システムの開発の現実
    加藤真透@ファランクスウェア
    PrairieStackのプロトタイプ実装はクラウド基盤を活用して行われた。 本セッションでは、オープンソースソフトウェアとして公開されているKubernetes(k8s)およびk8sを含むパブリッククラウド基盤であるGoogle Container Engine(GKE)、GoogleのパブリックIaaS基盤であるGoogle Compute Engine(GCE)を用いてプロトタイピングをおこなったPrairieStackのサブシステムについて紹介する。またパブリッククラウド基盤およびオープンソースソフトウェアをベースとした継続的開発の経験を共有する。 [スライド]
  • 議論 (20分)
14:00-15:40 IIJ松江データセンターパーク見学(100分) チェア:宇夫 陽次朗
  • 14:00-14:40: 松江データセンターパーク概略
    堀田@株式会社インターネットイニシアティブ/松江データセンター
  • 14:40-15:00: IIJ松江データセンターパークへ移動(マイクロバス予定)
  • 15:00-15:40: IIJ松江データセンターパーク見学および解説
15:40-15:50 休憩(10分)
15:50-17:00 Session 3 / デモンストレーション(70分)チェア:井澤志充
IIJ技術研究所が構築および運用している研究開発用コンテナデータセンター(coIZmoSD)を用いて開発を進めているデータセンターソフトウェア基盤およびデータセンター向けユーザーインターフェイスの実機デモンストレーションおよびその周辺技術の解説し、今後に向けた議論を実施する
  • 実機でのデモンストレーションおよび技術解説
17:00-17:30 クロージング(1日目)

02/19(金曜日)

時間内容
9:00 開場/受付(松江テルサ: 4F 大会議室)
9:30-10:00 オープニング(2日目)
10:00-10:45 招待講演:「Rubyと未来とmruby」 司会:前田修吾
まつもとゆきひろ@ネットワーク応用通信研究所
世界中で使われるようになり、Webアプリケーション開発言語としては確固たる地位を確立したと思われるRubyであるが、Web専用言語として開発されたわけではない。むしろ、WebはRubyの応用範囲としては後発である。本講演ではWebを越える領域でも伸びつつあるRubyの現状と、主に組み込み向けとして誕生したRuby処理系であるmrubyが当初の目論見を超えて広がっている有り様について解説する。 [スライド]
11:00-12:30 Session 4 / 研究発表および議論(90分) チェア:清原智和
データセンターワークショップに関連する研究発表枠
  • データセンターにおける一次側熱源機と二次側空調機の融合
    青木和律@Independent consultant
    熱源機器側と空調機器側において運用では一括運用がおこなれるが、制御は分断されていることが一般的である.制御を融合し、より高い効率を求めた統合制御の実装手法と設計手法について述べる.
  • さくらインターネットの業務システム・その全体設計を考える
    須藤 武文@さくらインターネット株式会社
    さくらインターネット(株)は、土地や建物、設備や機材を自社所有し、エンドユーザへのサービス提供までを一貫して手掛ける、垂直統合型のサービス事業者である。その業務を円滑に遂行し、かつコストを適正範囲にコントロールしながら事業を拡大するためには、サービス運用、設備管理、購買管理、資産管理、ユーザーサポート、原価計算など、多岐にわたる業務システムの存在が不可欠である。これらを統括し、全体最適を実現するための課題について検討する。
  • ユーザへの処理透過性を実現するスケールアウト可能な分散データ処理基盤に関する研究
    阿部博@IIJ技術研究所
    一般的に、複数の計算機の演算能力を集約し大量のデータ処理を行う場合、処理に特化した設備群・ミドルウェア・処理の順序や実行環境を意識したプログラミング手法が求められる。 このような環境を効率的に利用するには、システム構造の習熟やシステムに特有のプログラミング手法の学習が必要で、かつシステム全体の振る舞いを意識する必要があり、ユーザに求められる知識習得コストは肥大化する傾向にある。 本セッションでは、複雑なシステム構造や特別なプログラム手法をユーザに意識させず、かつバックエンドシステムは効率的にスケールアウトが可能な分散データ処理基盤に関する研究発表を行う。 [スライド]
12:30-13:30 ランチ
13:30-14:15 講演 司会:橋本 将
  • Rubyによるデータ解析
    前田修吾@ネットワーク応用通信研究所
    Rubyは、Webアプリケーションの領域を中心に利用が広がっているが、データ解析の分野ではライバルであるPythonに大きく遅れを取っている。本講演では、Rubyによるデータ解析の現状と今後の発展についての展望を述べる。 [スライド]
14:15-14:30 休憩
14:30-15:30 今後のソフトウェア開発に関する議論とまとめ(60分)
発表および議論を受けた議論とまとめ